| おさんぽ |
チビ頼はおさんぽがだいすき。 おてんきのよいひは「おんも」とあかねちゃんにせがみます。 きょうもあさから、とってもいいてんきです。 チビ頼はうれしくなってしまいます。 「今日は公園に行こうね」 あかねちゃんがそういって、チビ頼をだっこしました。 チビ頼はごきげんです。 あかねちゃんにだっこされると、いつもはちいさくてみえない いろいろなものがみえるからです。 きのうえに、ことりがにわ、とまっています。 ふわふわしたはねをよせて、ことりたちはうたっていました。 へいのうえでは、ねこのきょうだいが、ひるねをしていました。 おにいちゃんのねこのおなかに、おとうとねこがあたまをのっけて ほんのちょっとうごくまくらは、なんだかきもちよさそうです。 こうえんのなかに、おとこのこがふたりであそんでいました。 「じゃ〜んけん〜ぽん」 おててをいろんなかたちにしては、たのしそうにわらっています。 チビ頼はなんだかかなしいきもちになってきました。 だいすきなおさんぽも、きょうはなんだかかなしいのです。 「どうしたの?」 あかねちゃんが、しんぱいそうにききましたが チビ頼は、あかねちゃんをみないで「おうち」といいました。 おうちへのかえりみち、こいびとどうしのいぬにあいました。 こいびとのあたまを、ぺろぺろとなめています。 くすぐったそうにしながら、わん、とひとつなきました。 「チビ頼、もう食べないの?シチュー大好きなのに」 こうえんからかえってから、チビ頼はだまったまんまです。 あかねちゃんがしんぱいして、チビ頼のだいすきなシチューを つくってくれましたが、チビ頼はあまりたべたくないのです。 それから、おふろにはいって、おふとんをひいて 「おやすみなさい」というまで、チビ頼はだまったままでした。 おへやのでんきがきえて、とうとうあかねちゃんも じぶんのべっどにはいってしまいました。 どのくらい、じかんがたったでしょう。 チビ頼はたくさんのじかんだとおもいましたが まどのそとには、まだ、ほしがかがやいています。 「おいで」 あかねちゃんのこえがして、チビ頼のからだがふわりとうきました。 「今夜は、ここでいっしょに寝ようね」 あかねちゃんは、じぶんのむねのうえにチビ頼をのっけると こもりうたをうたってくれました。 あかねちゃんのむねから、とくん、とくんと、おとがするたびに、 チビ頼のあたまが、うえに、したにと、うごきます。 「明日、チビ頼に、じゃんけん教えてあげるね」 あかねちゃんは、チビ頼のあたまをそっとなでてくれました。 チビ頼は、なんだかきゅうに、おなかがすいてしまいました。 いいえ、それよりも、あかねちゃんとおさんぽにいきたくて しかたありません。 おめめはすっかりとじているのに、ちいさなおくちが 「おんも、おんも」といっています。 ふんわりとゆれるまくらのうえで、チビ頼はもうゆめをみていました。 「また明日ね」という、あかねちゃんのこえが、きこえたような そんなきがしましたが、チビ頼はすっかりゆめのなかだったので じぶんがなんてこたえたのか、ちっともわかりませんでした。 ちいさなおててだけが、グーやパーのかたちにうごいていました。 |
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| おしまい |